不動産業界には「千三つ」という言葉があります。千三つとは、本当のことは千に三つしかないという意味で、すこしおおげさではありますが、でも、不動産の営業マンの話をすべて信じると痛い目にあうかもしれません。
つまりは、不動産会社は自分たちの利益のために客が損をするよう仕向けてくる場合が多々あるのです。
それぞれの時点で注意する事項を以下に示します。
登記申請時の司法書士の選定
不動産を購入すると、登記という所有者を公的文書に記載する行為をしなければいけません。この登記は自分でもできるのですが、手間がかかるため、一般的には司法書士にお金を払ってやってもらうことが多いです。
不動産業者によってはこの司法書士を自社で決めたものに指定してくる場合があり、注意が必要です。
自分で司法書士を探さなくてよいので、むしろ楽だからいいと思うかもしれませんが、不動産業者と司法書士が結託している場合があり、登記費用を高く物件購入者に請求し、司法書士から不動産業者にキックバックすることがあるのです。
また、地面師対策にも自分で探した司法書士に頼むのは有効です。不動産業者と司法書士に関係がなければ、司法書士が契約前にチェック機能として働きますから。
物件を仲介する業者には、司法書士は自分で探してよいか確認しましょう。「当社指定の司法書士に限ります」といってくる業者はやめたほうがいいでしょう。

重要事項の説明
不動産の仲介業者は、契約前に「登記簿の記載事項」や「災害危険区域の有無」、「修繕積立金の積立額」等、宅建業法に定められた重要な事項を説明する重要事項説明という義務があります。
この重要事項は、契約前に行わなければいけませんが、一般的に契約時に同時に行われることが多いです。
でも、重要事項説明事項は契約するかどうかの判断材料のため、あらかじめ知りたいですよね。
私の場合は、確認したい重要事項説明事項をピックアップして、購入判断前の段階で仲介業者に資料提供要求しています。
なんだかんだ理由をつけて、契約時に重要事項を説明されると、なかなかすぐに判断できないですし、その場で断るのも気後れするので大変です。
重要事項説明事項を前もって教えてくれない業者もいますので、その業者はやめたほうがいいでしょう。

購入申込書の記入
上記の重要事項を確認しようとすると、大半の不動産業者は購入申込書を書かないと対応してくれません。
購入申込書は法律上書かないといけない書類ではないのですが、不動産業者は、購入希望者に記名させて、購入者が大した判断材料もない段階で購入をやめにくくして囲い込む意図があるのです。
でも、購入するかどうかの判断のために重要事項を知りたいのに購入を申し込むのはおかしいですよね。
筆者はかなりごねて購入申込書を書かないで重要事項を手に入れたこともありますが、悪徳業者でなければ購入申込書を記名しても後で購入をやめられることが多いです。
しかしながら、トラブルにならないように購入申込書を書かなくてもよいか、または、購入申込書に記名しても後でやめられるかは確認したほうがよいでしょう。
「購入申込書を書いたんだからやめるには違約金がいる」などといってくる業者は完全にアウトです。

仲介業者の選定
表面上はお客様第一主義などという業者もいますが、実際は不動産業者はどこも会社の利益のために仕事をしていますから、業者を無制限に信用すれば、業者の利益が最大になるように、つまりは購入者が損するようにやられてしまいます。ですから、けして業者を頼り切ってはいけません。
しかし、どんなに気を付けても悪い業者とやりとりしていては何かしら不利益を被るので、良い業者の仲介している物件に限定するのも一つの手段です。
良い業者とはどのような業者でしょうか。良い業者とは、法的に問題のある行為をしない、物件購入者の不利益になるようなことをしない業者でしょう。不祥事を起こしたときに自社に大ダメージがある業者は悪いことはしにくく、比較的信用度が高くなります。つまり、世間の評価を大事にする大手の不動産業者を選べばよいのです。
大手だからといって、仲介手数料の上限は決まっていますから、中小の業者と比べて手数料が高いといったことはありません。彼らは大会社の看板を背負っていますから、信用を無くすことはできないのです。
とはいっても、大手でも問題にならないぎりぎりのことはやってきますから、気を付けるに越したことはないですけど。
まとめ
不動産取引では、購入者、売却者、仲介業者のそれぞれが自分が得をするように動いているので、この人はいい人、あの人は悪い人などという感情は捨てて行動したほうがよいでしょう。だれかが得をすれば誰かが損をしているということですから。



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